RGヴァラクート ~そこに山はあるか~
2019年3月26日 Magic: The Gathering記憶が正しければ自分がモダンの大会に出るようになったのは2016年の冬。
そしてその時組んだのがRGヴァラクートである。
それ以来僕はこのデッキの虜となり、今になっても大きな大会の際には最大の信頼を寄せて使用している。
昨年末のわりと大きなモダンの大会でいい結果を得た時ももちろん使用した。
3年程度の付き合いになる。
MF京都2019が終わったと思ったらすぐにMF横浜2019がやってくる。
フォーマットはモダン。
今日は久々に文字になにかを残したいと思ったので、このRGヴァラクートというデッキについて書き残そうと思う。
1.RGヴァラクートとは
今更説明するものでもないが、RGヴァラクートは≪溶鉄の尖峰、ヴァラクート≫の誘発能力である「6枚目の山が出たら3点飛ばす」ことに着目して勝利を目指す、いわゆる土地コンボの一種である。
以前はURGがメインだったが、速度が重要視されるにつれてRGが増えていったし、自分もRGしか使ったことがない。
自分の場に7枚土地がある状態で≪風景の変容≫を唱えることで18点叩き込むという大前提の他に、≪原始のタイタン≫を場に出して殴ることで18点叩き込む、あるいは、≪裂け目の突破≫から≪原始のタイタン≫を飛びこませて18点叩き込む、要するに”18点”叩き込むデッキである。
そして、基本的に、それでしか勝てないデッキである。
もちろん、条件が整っている状態で山を置くだけで勝つゲームがないわけではないが、モダンという環境でその機会に出会うことはあまりないだろう。
というか、あんまり経験したことがない。
ここでは便宜上、≪裂け目の突破≫を採用した型をブリーチ型、≪風景の変容≫に重きを起きているものをシフト型と称する。
何も言わなければシフト型が前提となって話を進める。
2.いいとこ、わるいとこ
RGヴァラクートのいいとこ・わるいところは以下のように思う。
いいところ
プレイが簡単
派手
意外にフリースロットが多いので微調整ができる
勝つのも負けるのも早めなので連戦する大会だと休める
わるいところ
基本的に運の要素が強い
マリガンに極端に弱いのでサイドカード探しにマリガンが許容しにくい
極端にキツい対策カードがある
相手に舌打ちされやすい
プレイが簡単というのは、2桁までの足し算と九九の3の段が出来ればゴールが見えるという話であり、そこに至るまでのルートは一人回しを充分していれば染みつくというレベルである。
相手の動きに対してどうこうすることがあまりないので、間違える機会が少ないとも言える。
3年近く使ってきて、”山を置いて飛ばす3点は本体かクリーチャーか”で悩まなければいけなかった局面はそれほど多くない(無いわけではない)
難しいことがあるとすればその程度である。
フリースロットの話は後述。
マリガンに弱いことに関しては本当に弁護のしようがないぐらい弱い。
7枚の初手ですら”4ターン目に18点飛ばす”ことが確定する手札が存在しないからである。それが6枚では言うまでもない。
どこかで何か有効牌を引いて初めてコンボが完成するが、そのためのドローソースはほぼ無いに等しい。
基本的に運の要素が強いというのもそのためである。
3.カードについて
個人的にシフト側の枚数まで固定枠だと思っているのは以下。
4 ≪明日への探索≫
4 ≪桜族の長老≫
4 ≪原始のタイタン≫
4 ≪風景の変容≫
4 ≪溶鉄の尖峰、ヴァラクート≫
1 ≪再利用の賢者≫ 絶対に入れた方がいいと思ってる
1 ≪虹色の前兆≫ なんだかんだ勝利貢献度は高い
23枚以上 残りの土地
枚数が揺れるものは
2~4 ≪遥か見≫
0~3 ≪探検≫
上の二枚は合わせて5枚程度がいいように思う。
探検は環境が少し遅めのときに多くする。
3~4 ≪稲妻≫
2~3 ≪召喚士の契約≫
そのときの気分で決めることが多い。
メインに入れたり入れなかったり
≪神々の憤怒≫or≪焼け付く双陽≫
追放が効く相手が多いときは前者、それ以外は後者が丸い。
≪クルフィックスの狩猟者≫and≪反逆の先導者、チャンドラ≫
これらはセット運用というより、この二枚を採用するときに見てる速度感が同じなため結果的にセットになる。安定が欲しいときに。
チャンドラだけサイドにいることもある。
≪キラン・ナラーとピア・ナラー≫
入れることが多い。2,3ターン相手のアタックを止めたりするので実質的に除去枠でもある。いぶし銀。
≪焙り焼き≫
地上戦が気になるときに。
≪大祖始の遺産≫
メイン墓地対策欲しいときに。丸いから入れてしまいがちだが勝利貢献はほとんどしない。
≪ウッドエルフ≫
最近はほとんど入れたいことがない。
≪カルニ心臓の探索≫
速度全振りの覚悟があるときだけ。基本的にあてにならない。
≪約束の刻≫
実は3ターン目の5マナ出せるときにやることがしょぼいこのデッキにおける救世主。だが強弱が日によって変わるので採用するかどうかは決めてかからない。
サイド
≪強情なベイロス≫
脳死で入れることが多いが、実は最近そんなに要らないんじゃないかと感じることが多い。ベリアナというよりホロウワン系にたまに刺さる。ほんとたまに。
≪自然の要求≫
何も考えずに3枚入れていい。
≪古えの遺恨≫
悪くないが良くもない。入れないことも多い。
≪ムウォン・ヴーリの酸苔≫
ミラーの必殺技。たまーに墨蛾割る。
≪墓掘りの檻≫
入れる相手が多いので常に2枚。3枚でもいいかなと思い始めた。
≪殺戮の暴君≫
テフェリーとジェイスに恨みが強いあなたに。サイドから白力戦入れてくる相手にもおすすめ。
≪破滅の刻≫
だまされたと思いながら使ったらだまされたことに気付く。
≪虚空の杯≫
ブリーチ型で≪類人の指導霊≫が入ってるなら採用の価値あり。
入れるなら4枚だが、これで時間稼ぎするよりかは駆け抜けた方がいいことの方が多い。
≪不屈の追跡者≫
入っているリストが多いが、個人的には感触が悪いので優先度は低い。
トラフトの前に立てることとパス撃たれたらランパンになることぐらいしか利点がないように思うので青白にしか入れられない。なので青白が多いときに。
その時の環境の速度感でお好みにできるのもこのデッキの魅力である。
4.他のデッキとの相性
逆立ちしても勝てないのは8rackとボーグル及び各種プリズン系。
かなりしんどいのはシャドウ系とポンザ。
ポンザは相手がブン回りじゃない限り意外に勝ち目があるので月置かれただけであきらめないことが大事。タイタンは6/6トランプルなのである。
先手後手で決まってしまう相手は多数。
有利な相手は上記以外の中速以降全般。
フリースロットの部分でなんとかそのときの有利が増えるように頑張ってることが多い。
5.おわりに
実は使っててmtgをやってる気分にならないことが多いので、つまらんと思う人にはとことんつまらんデッキだと思う。
手札破壊やカウンターに対しても無力なので、妨害行為にはとても弱い。
だがしかし、必殺技的なものが好き、とことん派手な結末が好きといった”最高の体験”を求めるティミーなプレイヤーには非常におすすめである。
ヴァラクートの噴火のごとく、週末を最高にぶち上げるためにぴったりなデッキなのである。
そしてその時組んだのがRGヴァラクートである。
それ以来僕はこのデッキの虜となり、今になっても大きな大会の際には最大の信頼を寄せて使用している。
昨年末のわりと大きなモダンの大会でいい結果を得た時ももちろん使用した。
3年程度の付き合いになる。
MF京都2019が終わったと思ったらすぐにMF横浜2019がやってくる。
フォーマットはモダン。
今日は久々に文字になにかを残したいと思ったので、このRGヴァラクートというデッキについて書き残そうと思う。
1.RGヴァラクートとは
今更説明するものでもないが、RGヴァラクートは≪溶鉄の尖峰、ヴァラクート≫の誘発能力である「6枚目の山が出たら3点飛ばす」ことに着目して勝利を目指す、いわゆる土地コンボの一種である。
以前はURGがメインだったが、速度が重要視されるにつれてRGが増えていったし、自分もRGしか使ったことがない。
自分の場に7枚土地がある状態で≪風景の変容≫を唱えることで18点叩き込むという大前提の他に、≪原始のタイタン≫を場に出して殴ることで18点叩き込む、あるいは、≪裂け目の突破≫から≪原始のタイタン≫を飛びこませて18点叩き込む、要するに”18点”叩き込むデッキである。
そして、基本的に、それでしか勝てないデッキである。
もちろん、条件が整っている状態で山を置くだけで勝つゲームがないわけではないが、モダンという環境でその機会に出会うことはあまりないだろう。
というか、あんまり経験したことがない。
ここでは便宜上、≪裂け目の突破≫を採用した型をブリーチ型、≪風景の変容≫に重きを起きているものをシフト型と称する。
何も言わなければシフト型が前提となって話を進める。
2.いいとこ、わるいとこ
RGヴァラクートのいいとこ・わるいところは以下のように思う。
いいところ
プレイが簡単
派手
意外にフリースロットが多いので微調整ができる
勝つのも負けるのも早めなので連戦する大会だと休める
わるいところ
基本的に運の要素が強い
マリガンに極端に弱いのでサイドカード探しにマリガンが許容しにくい
極端にキツい対策カードがある
相手に舌打ちされやすい
プレイが簡単というのは、2桁までの足し算と九九の3の段が出来ればゴールが見えるという話であり、そこに至るまでのルートは一人回しを充分していれば染みつくというレベルである。
相手の動きに対してどうこうすることがあまりないので、間違える機会が少ないとも言える。
3年近く使ってきて、”山を置いて飛ばす3点は本体かクリーチャーか”で悩まなければいけなかった局面はそれほど多くない(無いわけではない)
難しいことがあるとすればその程度である。
フリースロットの話は後述。
マリガンに弱いことに関しては本当に弁護のしようがないぐらい弱い。
7枚の初手ですら”4ターン目に18点飛ばす”ことが確定する手札が存在しないからである。それが6枚では言うまでもない。
どこかで何か有効牌を引いて初めてコンボが完成するが、そのためのドローソースはほぼ無いに等しい。
基本的に運の要素が強いというのもそのためである。
3.カードについて
個人的にシフト側の枚数まで固定枠だと思っているのは以下。
4 ≪明日への探索≫
4 ≪桜族の長老≫
4 ≪原始のタイタン≫
4 ≪風景の変容≫
4 ≪溶鉄の尖峰、ヴァラクート≫
1 ≪再利用の賢者≫ 絶対に入れた方がいいと思ってる
1 ≪虹色の前兆≫ なんだかんだ勝利貢献度は高い
23枚以上 残りの土地
枚数が揺れるものは
2~4 ≪遥か見≫
0~3 ≪探検≫
上の二枚は合わせて5枚程度がいいように思う。
探検は環境が少し遅めのときに多くする。
3~4 ≪稲妻≫
2~3 ≪召喚士の契約≫
そのときの気分で決めることが多い。
メインに入れたり入れなかったり
≪神々の憤怒≫or≪焼け付く双陽≫
追放が効く相手が多いときは前者、それ以外は後者が丸い。
≪クルフィックスの狩猟者≫and≪反逆の先導者、チャンドラ≫
これらはセット運用というより、この二枚を採用するときに見てる速度感が同じなため結果的にセットになる。安定が欲しいときに。
チャンドラだけサイドにいることもある。
≪キラン・ナラーとピア・ナラー≫
入れることが多い。2,3ターン相手のアタックを止めたりするので実質的に除去枠でもある。いぶし銀。
≪焙り焼き≫
地上戦が気になるときに。
≪大祖始の遺産≫
メイン墓地対策欲しいときに。丸いから入れてしまいがちだが勝利貢献はほとんどしない。
≪ウッドエルフ≫
最近はほとんど入れたいことがない。
≪カルニ心臓の探索≫
速度全振りの覚悟があるときだけ。基本的にあてにならない。
≪約束の刻≫
実は3ターン目の5マナ出せるときにやることがしょぼいこのデッキにおける救世主。だが強弱が日によって変わるので採用するかどうかは決めてかからない。
サイド
≪強情なベイロス≫
脳死で入れることが多いが、実は最近そんなに要らないんじゃないかと感じることが多い。ベリアナというよりホロウワン系にたまに刺さる。ほんとたまに。
≪自然の要求≫
何も考えずに3枚入れていい。
≪古えの遺恨≫
悪くないが良くもない。入れないことも多い。
≪ムウォン・ヴーリの酸苔≫
ミラーの必殺技。たまーに墨蛾割る。
≪墓掘りの檻≫
入れる相手が多いので常に2枚。3枚でもいいかなと思い始めた。
≪殺戮の暴君≫
テフェリーとジェイスに恨みが強いあなたに。サイドから白力戦入れてくる相手にもおすすめ。
≪破滅の刻≫
だまされたと思いながら使ったらだまされたことに気付く。
≪虚空の杯≫
ブリーチ型で≪類人の指導霊≫が入ってるなら採用の価値あり。
入れるなら4枚だが、これで時間稼ぎするよりかは駆け抜けた方がいいことの方が多い。
≪不屈の追跡者≫
入っているリストが多いが、個人的には感触が悪いので優先度は低い。
トラフトの前に立てることとパス撃たれたらランパンになることぐらいしか利点がないように思うので青白にしか入れられない。なので青白が多いときに。
その時の環境の速度感でお好みにできるのもこのデッキの魅力である。
4.他のデッキとの相性
逆立ちしても勝てないのは8rackとボーグル及び各種プリズン系。
かなりしんどいのはシャドウ系とポンザ。
ポンザは相手がブン回りじゃない限り意外に勝ち目があるので月置かれただけであきらめないことが大事。タイタンは6/6トランプルなのである。
先手後手で決まってしまう相手は多数。
有利な相手は上記以外の中速以降全般。
フリースロットの部分でなんとかそのときの有利が増えるように頑張ってることが多い。
5.おわりに
実は使っててmtgをやってる気分にならないことが多いので、つまらんと思う人にはとことんつまらんデッキだと思う。
手札破壊やカウンターに対しても無力なので、妨害行為にはとても弱い。
だがしかし、必殺技的なものが好き、とことん派手な結末が好きといった”最高の体験”を求めるティミーなプレイヤーには非常におすすめである。
ヴァラクートの噴火のごとく、週末を最高にぶち上げるためにぴったりなデッキなのである。
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